FX取引きのリスクはいつ生まれるか

FXでは通貨を売買して利益を求めていきますが、利益を求める状態は同時に損失を受ける状態でもあります。
通常、FXでは通貨に対して新規の売買注文を入れ、その通貨を保持することを行います。その後、外国為替市場の為替レートの変動を待ち、この通貨の価値が変わるまで保持を続けます。こうすることで通貨の価値に利益が生まれたり、損失が出たりするために、保持している通貨に決済の注文を入れて解消し、利益や損失を確定させていくのです。

つまり、新規注文を立てて通貨を保持している状態が、利益や損失が生まれる状態であり、この通貨を保持している状態、いわゆる「ポジション」を取っている状態が一番危険な状態になるワケです。

FXを始めて間もない初心者と、FXに充分慣れた投資家とを比べると、金利差であるスワップポイントを求めるような長期間の投資スタイルである場合を除き、比較的に通貨を保持している状態が短いと言われています。

これは、初心者は通貨を持っていることで損失が出ることを極端に怖がることが理由であり、極力通貨を持つ時間を短くしていこうという傾向があります。
熟練者の投資家の場合は、FX取引でのリスクは何であるのか、という事をしっかりと理解しているために、保持している通貨に対して、損失が出たらすぐに決済注文を入れて、それを最小限に抑えこむ「損切り」を積極的に行うという術を行えるからです。

ポジションを取っている時間が最も長いのが、投資に慣れてきた中級者の頃と言われています。
このころになると、FXに慣れ始めてある程度の分析手法も身について来て、自分で思っている方向での利益の上げ方が出来るようになりはじめます。
色々な投資スタイルを試して、より効率の良い方法を探そうという興味や好奇心も湧いてきます。
自分の力で利益を上げる方法を持っていて、それを実体験しているために自信がついていて、損失に対する恐怖感も薄くなっており、どんどんと通貨ポジションを大きくしたり長く保持したりするようになってくるのです。

FX取引が最も楽しく感じるころであると同時に、信じられないような巨額の損失を招いて仕舞う可能性が高いのも、この中級者の投資家である頃と言われています。

では、こうした中級者が、万が一大きな損失を背負ってしまった場合は、いったいどうなるでしょうか。

多くの場合は、自分の能力に過信があるために、この損失を取り戻そうとしてより大きな、リスクの高い取り引きを求めるようになっていきます。
こうした心理状態の取引きでは、リスクを過小評価し、大きなリターンでそれをリカバリー使用という心の動きに引きずられてしまい、失敗を何度も重ねたり致命的なリスクを負ったとしても、自分におかれた状況が見えなくなっているために、頭の中の成功のイメージしか信じられなくなり、やがて、たとえその成功のイメージ通りの取引きが行えたとしても、決して取り返しのつかないほどの損失を抱えてしまっていて、取り返しがつかなくなり、投資取引の場から去っていくことになるのです。

こうした事にならないためにも、リスクについて考えを深め、損失を積極的に自分から取り込み、ポジションを持っている状態が一番に不安定で危険であるという事を認識する必要があるのです。

投資取引とは、資産を運用して行きそれを増やしていくことを目的としています。
つまり、何度取引きを行っても、どれだけ時間がかかっても、自分の資産が増えている、という事が成功なのです。
もし、自分が「損失を取り戻そう」として投資を行っているのであれば、一度投資を止めてしまい、しばらく離れるようにしましょう。
そうすれば、精神状態も落ち着き、まわりの状況が冷静に判断できるようになり、具体的な損失の補てん計画もみえてくるはずです。